最近CMで見かけるのは基本プレイ無料のスマホゲームばかりですが、スマホゲームがどのようにして収益を得ているかご存知ですか?
ぱっと思いつくのはガチャやスタミナ回復のようなアプリ内課金だと思います。
今回はスマホゲームの収益モデルの紹介とストアのランキングに並ぶゲームについて分析をしようと思います。
AppStoreとGooglePlayのランキングにはそれぞれ特徴がありますが、今回もAppStoreを元に分析を行っています。
ランキングの特徴についてはこちらの記事で説明しています。
スマホゲームの収益モデル
スマホゲームの収益モデルには大きく次の3つのパターンがあります。
有料販売
ダウンロードする際に料金が発生するゲームです。
有料販売されるゲーム(以下有料ゲーム)はゲームサーバーを利用しないものが多いです。
サーバーを使うにしてもGameCenterなどのプラットフォームの機能を利用する場合がほとんどで、開発会社はゲームサーバーを用意する必要がありません。
またバージョンアップもバグフィックスが大半で機能追加は少ないです。
なぜかというと、有料ゲームは一度ゲームを購入したユーザーが追加で料金を支払う必要がなく、リリース時の売上を長期に渡って継続することができません。
開発会社がゲームサーバーでサービスを提供したり、バージョンアップ開発を行うには運営費用、開発費用が必要となりますが、有料ゲームの場合は売上から費用を継続的に捻出することが難しいためです。
これには例外もあります。
それはアプリ内課金を組み合わせることです。
例えば、ゲーム内の機能や追加コンテンツをアドオンにするなどで、バージョンアップの開発費用を捻出できる場合もあります。
あとで分析していますが、有料ゲームの多くはアプリ内課金とのハイブリッドになっています。
アプリ内課金
ゲームをダウンロードした後に、ゲーム内の仮想通貨の購入やアドオンの追加などに料金を支払う形式です。
パズドラが流行り始めた頃からF2P(Free To Play)+アプリ内課金は大きな成長を遂げて、今や売上ランキングに上がるほとんどのタイトルで採用されています。
モンストは月商で100億超えとも言われていますが、売上が大きいということは、ユーザーが支払う料金も大きく、最近はいろんなゲームがガチャでよく炎上していますね・・・
(アクティブユーザー数によるので一概には言えないかも)
今回はこれについては触れませんが、またの機会に記事にしたいと思います。
広告収入
ゲーム内のバナー、アイコン、ポップアップなどの広告により収入を得ます。
最近は動画視聴によってゲーム内のアイテムを付与する動画リワードも増えています。
広告収入にも、広告のクリック毎、広告経由のインストール毎、動画の視聴回数毎など、色々な種類があり、単価はものにより大きく変わります。
広告収入はAppStoreのトップセールスには反映されないので、これにより各社がどの程度売上を上げているかは分かりませんが、大ヒットしているゲームの中には10億以上の広告による収入があるものもあります。
(そこまでいくのは宝くじのような確率ですが・・・)
無料ゲームのダウンロードランキングで「App 内課金有り」となっていないゲームは、ほとんどがこの広告収入で収益を得ることを考えています。
また、アプリ内課金と組み合わせて、課金により広告を出さなくするゲームはよく見かけます。
▲「入手」のボタンの下に「App内課金有り」が書かれているものはアプリ内課金ありです。
AppStoreの各ランキングの分析
各ランキングのTOP100のゲームについて、アプリ内課金の有無と有料、無料によりそれぞれの本数を集計しました。
ランキングデータを元にしており、広告収入の有無までは分かりません。
尚、データは2016/03/15時点のゲームジャンルの各TOP100を参考にしています。
有料DL

▲有料DLランキング
アプリ内課金無し | 58本 |
アプリ内課金有り | 42本 |
有料販売でアプリ内課金のないゲームが若干多いですが、有料販売+アプリ内課金も4割強あります。
無料DL

▲無料DLランキング
アプリ内課金無し | 24本 |
アプリ内課金有り | 76本 |
詳細はランキングからは分かりませんが、ここでアプリ内課金無しとなっている24本のゲームのほとんどは広告収入があると思います。
アプリ内課金有りについてはランキングから広告収入の有無は分かりません。
ここから分かるのは3/4以上の無料ゲームがアプリ内課金となっていることです。
トップセールス

▲トップセールスランキング
アプリ内課金有り | 有料 | 1本 |
無料 | 99本 | |
アプリ内課金無し | 有料 | 0本 |
無料 | 0本 |
トップセールス上位100は全てアプリ内課金有りとなっていました。
また、有料は「Minecraft: Pocket Edition」の1本のみとなっています。
ここまで極端な結果になるとは思ってなかったので驚きです。
まとめ
ここまでの分析結果では現在のストアの売上の大半をアプリ内課金が占める内容となりましたが、5年程前はトップセールスに有料ゲームも多かったので、ここ数年で状況は大きく変わっています。
今回記事のタイトルに【2016年3月】とつけたのは、今後も変化するであろうこの状況についての予防線だったりもします。
また状況に動きがあれば記事にしたいと思います。
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