CMも始まり絶好調!放置少女のヒット要因の考察

放置少女

かなり久々の分析・考察系の記事です。

放置少女は以前に2017年のヒットタイトルを集計した記事で少し取り上げましたが、最近はますます好調そうなので改めて調べてみました。

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放置少女とは

放置少女は中国のGlee Gamesが開発するスマホゲームで、その名の通り放置がプレイの中心となります。

自動で進行するバトルでキャラクターのレベルを上げ、装備を整え、仲間を増やすといった感じです。戦闘に介入する余地はないため、キャラ選び、装備、育成、スキルなどパラメータと編成が重要となります。

アプリを起動していない間もゲームは進行し、1日数回様子を見るだけでも楽しめるので、ゲームをガッツリ遊ぶ時間のとれない社会人にウケていそうです。

戦闘は放置で進行

 

また、お手軽なゲーム性とは裏腹に、懐の深い育成要素や他のプレイヤーと組む同盟(ギルド)、PvP要素などコンテンツがかなり充実しているのでハマると奥は深いです。

放置少女〜百花繚乱の萌姫たち〜
放置少女〜百花繚乱の萌姫たち〜
開発元:Mamiko Nakao
無料

ランキングの推移

ダウンロードランキングは常に高いというわけではなく、プロモーションを打った際に上がる感じの推移になっています。

2018年3月からは1周年記念でTVCMも開始しており、ダウンロードランキングも上昇中でますます好調そうです。

ダウンロードランキング

 

セールスランキングの方は、リリース以降にじわじわと順位を上げて、直近3か月は50位以内で定着して、2018/4/5時点ではトップセールス17位にランクインしていました。(うらやましい限りです)

セールスランキング

 

ヒットの要因の考察

一括りにヒットといっても、いろいろな捉え方がありますが、プレイ動機、継続性、売り上げといった観点からいくつか理由を考えてみました。

プレイ動機

ゲームが流行るためには、まず第一に手に取ってもらう(ダウンロードしてもらう)必要があります。

放置のワードの手軽な印象もある程度はプレイ動機になっていそうですが、それ以上に放置少女にはキワドイ衣装のキャラクターが多数登場するので、それをフックにしたバナーや動画からの男性ユーザーの流入が多いと思っています。

 

継続性

放置少女には懇切丁寧なチュートリアルはなく、どちらかというと遊んで覚えるタイプのゲームです。

一般的にはチュートリアルで基本的な遊び方と面白いポイントをユーザーに伝えて継続率の引き上げを狙うのですが、放置少女はセオリーに反してチュートリアルから放置されます。

ただ不思議なもので、少し遊んだだけでどんどんレベルが上がって強くなり、次々と解放される育成要素やコンテンツにも目が向くようになり、知らないうちにどっぷりとはまってしまう中毒性があります。この戦力のインフレの速さがユーザーに成長実感を与え、継続性を高めているように思います。以前に爆発的に流行したクッキークリッカーのようなクリッカー系のゲームに似た楽しさを感じました。

クッキークリッカー

 

売り上げ

放置少女は課金と時間がモノをいうゲームシステムで、かなり高ARPPU(Average Revenue Per Paid User:課金者一人当たり平均課金額)に寄っているものと思います。(iOSの購入アイテムのランキングでは1位が9800円の元宝(仮想通過)となっています。)

ダウンロードランキングが常に上位をキープしているわけではないのに、セールスランキングは安定して上がっていることからも、高い継続率とARPPUがうかがえます。

 

レアなキャラクターや武器は欠片を集めて手に入れるシステムで、欠片は主にガチャから入手します。ガチャは無料で引くこともできますが、最高レアのキャラであれば相当数の欠片が必要となり、元宝を使ってでも手に入れたい場合は大量の元宝が必要となります。特に月初には「願い返し」という元宝が増える神イベントが開催されるので、そのタイミングではかなり売り上げが上がってそうです。

ガチャ以外に、サーバーが多数に別れていることもARPPUを引き上げているものと思います。

中国のタイトルでは一般的ですが、4/5時点で放置少女には128ものサーバーがあり、それぞれのサーバーでユーザーや同盟、ランキングなどのデータは独立しています。初めから128もサーバーがあったわけではなく、ユーザー増加に合わせて徐々にサーバーが追加されており、新しいサーバーではユーザーの開始時期が近くなります。これにより同一サーバーのユーザー間のステータス格差が小さくなり、ランキングの上位を目指すユーザーの競争が加速します。(ランキング1位を目指す競争が各サーバーで発生する)

1日あたりの売り上げは1サーバー10万で計算しても、128台で1280万、30日だと4億近い金額になります。(サーバーごとの差はありますが、セールスランキングの順位から実際にはもっと高いはず。)

128のサーバー

 

放置少女は放置で成長するゲーム性のため、ゲーム開始時期が非常に大きなステータスの要因になるので、もしサーバーが別れていなければ、後発ユーザーの多くは先発ユーザーとの圧倒的な戦力差の前にやる気を失くしていたでしょう。

 

まとめ

放置少女はリリース当初はそれほど気に留めてなかったタイトルで、まさかリリースから1年でCM開始、セールスランキング30位など思いもしませんでした。

遊んでみるとそっけないチュートリアルながら、インフレ感が気持ちよくて知らず知らずハマっていく中毒性があり、クリッカー系のゲームが好きな方はハマりそうです。まだ遊んだことがない方がこれから始めるならユーザー間格差が少ない新しいサーバーがおすすめです。

今後も放置少女の推移には注目したいと思います。

放置少女〜百花繚乱の萌姫たち〜
放置少女〜百花繚乱の萌姫たち〜
開発元:Mamiko Nakao
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