スマホゲームの多くは毎月いくつかの「イベント」を開催しています。
「イベント」の目的として「ユーザーに楽しんでもらうこと」はもちろんですが、KPI的な観点では「売上」「集客」「継続率」「復帰」など様々です。
ご存知の方も多いと思いますが、多くのタイトルでは月初(特に1日)に大きな売上を上げる施策(課金施策)を展開しています。
7月1日も例に漏れず、各社が大きな施策を展開していたため、変動の激しい1日になりました。
この記事では月初に施策が集中的に展開される理由やその伏線について紹介しています。
月初に展開される施策について
施策の目的
月初に展開される施策の多くは「売上」を目的としています。
その施策は例えば「ガチャ」です。
ゲーム内で他にイベントが並行して開催される場合にも、大抵は「ガチャ」が絡んでいると思います。
それは「ガチャ」がカード、キャラクター等の追加で売上を大きく上げることができるためです。
キャリア決済
なぜ月初かというと、それにはAndroidが大きな要因となっています。
Androidの多くのユーザーは「キャリア決済」を利用しています。
「キャリア決済」には月額の上限額があり、これに到達すると課金できなくなります。
GooglePlayカードであれば青天井なのですが、月末にキャリア決済のため課金できなくなっているユーザーは多数存在します。
このため、月末に大きな課金施策を実施しても「課金したくても課金できない」といった状況が発生し、せっかく施策を実施しても施策の効果(売上)を最大限に発揮できません。
施策が月初に集中する理由
「キャリア決済」の制限は月初の1日0時にリセットされます。
月初に大きな課金施策が集中するのはこのためです。
ほとんどの運営はこれを知っており「キャリア決済のリセット」に合わせて施策を展開しているため、1日の売上ランキングの変動は非常に激しいものとなります。
1日だけで月間の売上の2~3割を稼いでいるところもあると思います。
それだけ運営にとって1日は重要な日になっています。
月初の施策に向けた伏線
月末にゲーム内の仮想通貨などのアイテムを配布するタイトルがいくつかあります。
それには、月初によりたくさんのユーザーに来てもらえるよう、月末から月初にかけてのアクティブユーザーや継続率を引き上げる狙いがあります。
月初の課金施策を展開するタイミングで多くのユーザーが来てくれていれば、それだけ施策の効果は上がるといった形で、月末から月初施策に向けての伏線が張られているのです。
ブラウザゲームではかなり昔から行われていた施策で、「月末に配ったガチャチケットを月初にならないと使うことができない」というのはまさにこの典型です。
まとめ
今回の記事ではスマホゲームの月初施策について紹介しました。
ほとんどのゲームで運営はゲームをビジネスとして展開しており、展開される施策にはだいたいなにかしらの意図があります。
施策の意図を考えながらゲームをプレイすると、今まで見えなかったものが見えてくるかもしれません。
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