リリースされて以来、絶好調の「シャドウバース」(shadowverse)の売上について調べてみました。
調べた理由はリリース前に予測していた売上順位の推移と実際の推移に食い違いがあったためです。
尚、今回の記事ではAppAnnieさんのデータを元に考察しました。
売上順位の推移
「TCGのジャンルではカードがある程度揃いデッキが組めたら、次のカード追加まで課金が少なくなり、売上の順位はカード追加をピークに次のカード追加まで下降する。」という推移が自分の推測でした。
しかし、蓋を開けてみればリリース以降、上位に定着しています。
一時期、月末から月初(6/29~7/2)にかけては10位以下に順位を落としていますが、7/3には10位以内に復帰しています。
これは先日記事にもしましたが、競合タイトルの月初施策による相対的な変動と考えています。
先日書いた月初施策についての記事はこちらです。
同ジャンルの他タイトルではどうだろうと思い、シャドウバースの元になったと思われる海外TCGの「Hearthstone」(ハースストーン)についても、同様に調べてみました。
小さくて分かりにくいですがグラフ下部の吹き出しアイコンはアプリのバージョンアップを表しています。
リリース後しばらくして売上100位以内に入って以降、順位の変動はそれほど大きくありませんが、バージョンアップをトリガーに順位が上がり、次のバージョンアップまでは徐々に下がっている推移が見受けられます。
これは予想していた推移に近いですが、もっと変動が激しいものだと考えていました。
大ヒットタイトルだからかもしれませんが、いずれのタイトルも他のゲームジャンルのタイトルに比べて安定している印象です。
他のゲームジャンルが限定ガチャなどのゲーム内の変化が売上の原動力になっているため順位変動が激しく、TCGはゲーム内の変化が少なく常設機能で売り上げているため順位変動が小さいのではないかと考えます。
購入されるクリスタルの内訳
AppStoreのアプリの詳細画面から「App内課金有り」を選択すると、そのタイトルで販売される商品が販売数の多い順に並びます。(集計期間が永続なのか一定期間なのかは不明です。)
そこからクリスタルセットの販売数の並びを確認してみました。
6/29時点の並びはこちらです。
上位2つが限定販売のセットで、2番目に売れているのが5,000円のセット、4番目に売れているのが9,800円のセットと高額なセットが多数購入されているのが分かります。
そして7/8時点の並びがこちらです。
4番目に売れていた9,800円のセットが最下位まで落ちています。
限定販売のクリスタルセットを除き、その他の順位は変わっていません。
これは高額課金者(ガチ勢)のカードが揃ってきて、9,800円のセットが売れなくなったということであれば納得できる変動です。
ただ、9,800円のセットが売れなくなったら売上順位はもっと下がるんじゃないか?という疑問があります。
その分、他のセットが買われているならつじつまは合いますが、売上順位の推移と販売セットの変動がどうにも腑に落ちません。
高額課金が減少して、順位変動が少ない事象の可能性としてはこんな感じでしょうか。
- ユーザーの流入や課金転換による売上増と高額課金の減少による売上減のバランスが取れている。
- 売上は落ちているが、周りのタイトルの売上状況から相対的に順位の変化が小さく見えている。
他になにか思い当たる方はコメント頂けると嬉しいです。
まとめ
今回、いろいろ考えてみましたが、実際には中でなにが起こってるんでしょうか。。。
KPIがとても気になるところです。
これまで日本のスマホTCGで大ヒットと呼べるタイトルはありませんでしたが、好調なシャドウバースや、開発中の遊戯王もあり、今後はいろいろリリースされるんじゃないでしょうか。
1ヶ月足らずで売上Top10に定着したシャドウバース、今後の動向に注目したいと思います。
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